Organic light−emitting device and light−emitting apparatus comprising the device
Abstract
Platinum and iridium are both noble metals, and therefore the their complexes are also expensive, producing bad effects on cost reduction in the future, too. A triplet light−emitting material is provided inexpensively more than conventional. An inexpensive bright organic light−emitting device of low power consumption and a light−emitting apparatus using the organic light−emitting device are also provided. The organic light−emitting device capable of converting the triplet excitation energy to light emission can be produced by applying a chelate complex of which the central metal is tungsten, which is an inexpensive, heavy atom, to the organic light−emitting device. A bright, inexpensive light−emitting apparatus of low power consumption and an electric appliance using the light−emitting apparatus can be provided by applying the organic light−emitting device using metal complexes.

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- 1WO 03/014257 PCT/IB02/03011 請求の範囲 ί.陽極と、陰極と、前記陽極および前記陰極の間に設けられた有機化合物層と、 からなる有機発光素子において、芳香環を含むキレート配位子を有し、かつ、タン 5 グステンを中心金属とする金属錯体が、前記有機化合物層に含まれることを特徴と する有機発光素子。 2 .請求項1に記載の有機発光素子において、前記金属錯体は、下記の一般式(1) 〔化5〕 (R1〜R8は、水素原子、またはハロゲン原子、またはアルキル基、またはアルコ キシル基、またはアリール基、のいずれかを表す。nは:1〜4の整数を示す。)で表 15される構造を含むことを特徴とする有機発光素子。 3 .請求項1に記載の有機発光素子において、前記金属錯体は、下記の一般式(2) 差替え用紙(規則26) WO 03/014257 PCT/IB02/03011 〔化6〕
- 2(2) 5 (RI〜R8は、水素原子、またはハロゲン原子、またはアルキル基、またはアルコ キシル基、またはアリール基、のいずれかを表す。nは1〜4の整数を示す。)で表 される構造を含むことを特徴とする有機発光素子。 4 .請求項2または請求項3に記載の有機発光素子において、前記金属錯体に含ま れるタングステン原子の価数は、0価であることを特徴とする有機発光素子。 10 5.請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の有機発光素子において、前記金 属錯体は、前記有機化合物層に対するドーパントとして用いられていることを特徴 とする有機発光素子。 6 .請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の有機発光素子を用いたことを特 徴とする発光装置。 15 7.請求項6に記載の発光装置を用いたことを特徴とする電気器具。 差替え用紙(規則26)
Independent claims2
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PCT/IB02/03011 明細書 有機発光素子および前記素子を用いた発光装置 技術分野 本発明は、陽極と、陰極と、電界を加えることで発光が得られる有機化合物を含 む層(以下、「有機化合物層」と記す)と、を有する有機発光素子、および前記有 機発光素子を用いた発光装置に関する。一般に、電界を加えることにより生じる有 機化合物の発光には、一重項励起状態から基底状態に戻る際の発光(蛍光)と三重 項励起状態から基底状態に戻る際の発光(燐光)があるが、本発明では特に、燐光 が生じうる有機化合物を用いた有機発光素子に関する。なお、本明細書中における 発光装置とは、発光素子として有機発光素子を用いた画像表示デバイスもしくは発 光デバイスを指す。また、有機発光素子にコネクター、例えば異方導電性フィルム (FPC : Flexible printed circuit)もしくは TAB (Tape Automated Bonding)テ ープもしくはTCP (Tape Carrier Package)が取り付けられたモジュール、TAB テープや<sub>TC</sub>pの先にプリント配線板が設けられたモジュール、または有機発光素 子にCOG (Chip On Glass)方式によりIC (集積回路)が直接実装されたモジュ ールも全て発光装置に含むものとする。
背景技術 有機発光素子は、電界を加えることにより発光する素子である。その発光機構は、 電極間に有機化合物層を挟んで電圧を印加することにより、陰極から注入された電 子および陽極から注入された正孔が有機化合物層中で再結合して励起状態の分子 (以下、「分子励起子」と記す)を形成し、その分子励起子が基底状態に戻る際に エネルギーを放出して発光すると言われている。
このような有機発光素子において、通常、有機化合物層はサブミクロン程度の薄 差替え用紙(規則26)
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PCT/IB02/03011 膜で形成される。また、有機発光素子は、有機化合物層そのものが光を放出する自 発光型の素子であるため、従来の液晶ディスプレイに用いられているようなバック ライトも必要ない。したがって、有機発光素子は極めて薄型軽量に作製できること が大きな利点である。
また、例えば100〜20011m程度の有機化合物層において、キャリアを注入してか ら再結合に至るまでの時間は、有機化合物層のキャリア移動度を考えると数十ナノ 秒程度であり、キャリアの再結合から発光までの過程を含めてもマイク□秒のオー ダー以下で発光に至る。 したがって、非常に応答速度が速いことも特長の一つであ る。
さらに、有機発光素子はキャリア注入型の発光素子であるため、直流電圧での駆 動が可能であり、ノイズが生じにくい。駆動電圧に関しては、まず有機化合物層の 厚みを100nm程度の均一な薄膜とし、また、有機化合物層に対するキャリア注入 障壁を小さくするような電極材料を選択し、さらにはヘテロ構造(二層構造)を導 入することによって、5.5Vで100cd/m2の十分な輝度が達成された(文献1:C・W. Tang and S. A. VanSlyke, <sup>H</sup>Organic electroluminescent diodes, Applied Physics Letters, vol.51,No.12, 913-915 (1987)) 〇 こういった薄型軽量、高速応答性、直流低電圧駆動などの特性から、有機発光素 子は次世代のフラットパネルディスプレイ素子として注目されている。また、自発 光型であり視野角が広いことから、視認性も比較的良好であり、携帯機器の表示画 面に用いる素子として有効と考えられている。
ところで、有機発光素子において見られる発光は、分子励起子が基底状態に戻る 際の発光現象であることは先に述べたが、有機化合物が形成する分子励起子の種類 としては、一重項励起状態(s*)と三重項励起状態(t*)が可能である。また、有 機発光素子におけるその統計的な生成比率は、S* : T*=l:3であると考えられて いる(文献2 :城戸淳二、「月刊ディスプレイ別冊 有機ELディスプレイ 基礎か ら最新情報まで」(テクノタイムズ社)、p. 28-29)O 差替え用紙(規則26)
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PCT/IB02/03011 しかしながら、一般的な有機化合物は室温において、三重項励起状態(T*)から の発光(燐光)は観測されず、通常は一重項励起状態(S*)からの発光(蛍光)の みが観測される。有機化合物の基底状態は通常、一重項基底状態(SO)であるため、 T*TSO遷移は強度のスピン禁制遷移となり、s*tso遷移はスピン許容遷移となる からである。
すなわち、一重項励起状態(S*)のみが通常は発光に寄与するのであり、このこ とは有機発光素子においても同様である。したがって、有機発光素子における内部 量子効率(注入したキャリアに対して発生するフォトンの割合)の理論的限界は、 S* : T=1:3であることを根拠に25%とされていた。
また、発生した光は全て外部に放出されるわけではなく、一部の光は有機発光素 子構成材料(有機化合物層材料、電極材料)や基板材料固有の屈折率が原因で取り 出すことができない。発生した光のうち外部に取り出される率は光の取り出し効率 と呼ばれるが、ガラス基板を有する有機発光素子において、その取り出し効率は約 20%程度と言われている。
以上の理由から、注入したキャリアが全て分子励起子を形成したとしても、その 注入キャリア数に対して最終的に外部に取り出せるフォトンの割合(以下、「外部 量子効率」と記す)の理論的限界は、25%X20% = 5%と言われていた。すなわち、 全てのキャリアが再結合したとしても、そのうちの5%しか光として取り出せない 計算になる。
ところが近年、三重項励起状態(t*)から基底状態に戻る際に放出されるエネル ギー(以下、「三重項励起エネルギー」と記す)を発光に変換できる有機発光素子 が相次いで発表され、その発光効率の高さが注目されている(文献3 :D. F. O,Brien, M. A. Baldo, Μ. E. Thompson and S. R. Forrest, Improved energy transfer in electrophosphorescent devices'*, Applied Physics Letters, vol.74, No. 3, 442-444 (1999))(文献 4 : Tetsuo TSUTSUI, Moon-Jae ΎΆΝΟ, Masayuki ΎΆΗΙΒΟ, Kenji NAKAMURA, Teruichi WATANABE, Taishi TSUJI, 差替え用紙(規則26)
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Yoshinori FUKUDA, Takeo WAKIMOTO and Satoshi MIYAGUCHI, High Quantum Efficiency in Organic Light-Emitting Devices with Iridium-Complex as a Triplet Emissive Center, Japanese Journal of Applied Physics, Vol.38, pp. L1502-L1504 (1999))。
文献3では白金を中心金属とする金属錯体(以下、「白金錯体」と記す)を、文 献4ではイリジウムを中心金属とする有機金属錯体(以下、「イリジウム錯体」と 記す)を用いており、いずれの錯体も第3遷移系列元素を中心金属として導入して いることが特徴であると言える。その中には、先に述べた外部量子効率の理論的限 界値5%をゆうに越えるものも存在する。
また、イリジウム錯体からなる層と公知の蛍光色素であるDCM2からなる層と を交互に積層することにより、イリジウム錯体で生成した三重項励起エネルギーを DCM2に移動させ、DCM2の発光に寄与させることもできる(文献5 :M.A. Baldo, Μ. E. Thompson and S. R・ Forrest, High-efficiency fluorescent organic light-emitting devices using a phosphorescent sensitizer, Nature(London), VbL 403, 750-753(2000))O DCM2の発光は一重項励起状態からの発光(蛍光)である が、効率よく生じるイリジウム錯体の三重項励起エネルギーを他の分子である DCM2の一重項励起エネルギーへと利用できるため、効率が向上するという利点が ある。
文献3〜5に示されるとおり、三重項励起エネルギーを発光に変換できる有機化 合物(以下、「三重項発光材料」と記す)を用いた有機発光素子は、従来よりも高 い外部量子効率を達成できる。そして、外部量子効率が高くなれば発光輝度も向上 する。したがって、三重項発光材料を用いた有機発光素子は、高輝度発光・高発光 効率を達成するための手法として、今後の開発において大きなウェートを占めるも のと考えられる。
発明の開示 差替え用紙(規則26)
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PCT/IB02/03011 しかしながら、白金もしくはイリジウムは共にいわゆる貴金属であるため、それ らを用いた白金錯体やイリジウム錯体も高価であり、将来的にコスト低減の弊害に なることが予想される。また、白金やイリジウムは稀少金属であるため、大量生産 の際には供給にも難がある。
また、前記イリジウム錯体の発光色は緑色、すなわち可視光領域の中では中間に 位置する波長である。前記白金錯体はドーパントとして用いると比較的色純度のよ い赤色に発光するが、濃度が低い場合はホスト材料も光ってしまうため色純度が悪 くなり、濃度が高い場合は濃度消光のため発光効率が落ちてしまうという欠点があ る。つまり、色純度の高い赤色や青色の高効率発光は、三重項励起エネルギーを発 光に変換できる有機発光素子からは得られていない。
さらに、前記イリジウム錯体は、中心金属と配位子のベンゼン環とが直接。結合 している有機金属錯体であり、合成に要する時間も長く収率も悪いため、生産性が よいとは言えない。生産性の観点からは、有機発光素子でよく用いられるトリス(8 ーキノリノラト)アルミニウム(以下、「Alq3」と記す)のような、ウェルナー型 錯体の方が一般的には有効と考えられる。
したがって将来的に、赤、緑、青の発光色を用いてフルカラーのフラットパネル ディスプレイを作製することを考えると、白金錯体やイリジウム錯体と同様に高い 外部量子効率で、なおかつ色純度のよい発光を呈する材料を、より安価な原料を用 いて大量に生産することを達成しなければならない。
以上のことから、既存の白金錯体やイリジウム錯体以外に、三重項発光材料の開 発が必要不可欠な状況にある。
そこで本発明では、三重項発光材料を、従来よりも安価に提供することを課題と する。またそれを用いて、従来よりも発光効率が高く、安価に作製できる有機発光 素子を提供することを課題とする。
さらに、本発明を実施することで得られる発光効率の高い有機発光素子を用いて、 明るく消費電力が少ない上に安価な発光装置、および前記発光装置を用いた電気器 差替え用紙(規則26)
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PCT/IB02/03011 具を提供することを課題とする。
本発明者は、鋭意検討を重ねた結果、燐光を発するタングステン錯体を用いるこ とで前記課題を解決することを考案した。
本発明は、陽極と、陰極と、前記陽極および前記陰極の間に設けられた有機化合 5物層と、からなる有機発光素子において、芳香環を含むキレート配位子を有し、か つ、タングステンを中心金属とする金属錯体が、前記有機化合物層に含まれること を特徴とする。
例えば、前記金属錯体は、下記の一般式(1)(R1~R8は、水素原子、または八 ロゲン原子、またはアルキル基、またはアルコキシル基、またはアリール基、のい 10 ずれかを表す。ηは1〜4の整数を示す。)で表される構造を含むことを特徴とする。
〔化1〕 また、前記金属錯体は、下記の一般式(2) (R1〜R8は、水素原子、またはハロ 差替え用紙(規則26)
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PCT/IB02/03011 ゲン原子、またはアルキル基、またはアルコキシル基、またはアリール基、のいず れかを表す。nは1〜4の整数を示す。)で表される構造を含むことを特徴とする。
〔化2〕
<img file="WO03014257A2_D0001.tif" />
(2) なお、燐光発光の観点から、これらの金属錯体において、タングステン原子の価 数は0価であることが好ましい。
さらに素子構造の観点からは、前記金属錯体は、前記有機化合物層に対するドー パントとして用いられていることが好ましい。
そして、これらの金属錯体を用いた有機発光素子を適用することで、明るく消費 電力が少ない上に安価な発光装置、および前記発光装置を用いた電気器具を提供す ることができる。したがって本発明では、上記の有機発光素子を用いた発光装置お よび電気器具も含むものとする。
差替え用紙(規則26)
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PCT/IB02/03011 図面の簡単な説明 図1は、有機発光素子の構造を示す図。
図2は、有機発光素子の構造を示す図。
図3は、発光装置の断面構造を示す図。
図4は、発光装置の断面構造を示す図。
図5は、発光装置の断面構造を示す図。
図6は、発光装置の上面構造および断面構造を示す図。
図7は、発光装置の上面構造および断面構造を示す図。
図8は、発光装置の上面構造および断面構造を示す図。
図9は、発光装置の構成を示す図。
図10は、発光装置の構成を示す図。
図11は、発光装置の構成を示す図。
図12は、電気器具の具体例を示す図。
図13は、電気器具の具体例を示す図。
図14は、発光スペクトルを示す図。
発明を実施するための最良の形態 本発明者は、PL (Photo Luminescence ;光を励起源とするルミネッセンス)の 分野において知られている重原子効果に着目した。重原子効果とは、発光物質の分 子内に重原子を導入するか、もしくは発光物質が溶解している溶媒等の周辺環境に 重原子を存在させることにより、スピンー軌道相互作用が大きくなり、禁制遷移で ある項間交差(S*TT*)や燐光発光(T*TS0)が促進される現象である。
なおここでは、重原子とは、多くの原子核荷重(原子番号、すなわち原子核の正電 荷の数に相当する)を保有している原子のことを指す。
重原子効果の効力は、各原子固有の値であるスピンー軌道結合定数(重い原子で あるほど大きい値をとる)で決定されるため、重原子効果を引き起こすために使用 差替え用紙(規則26)
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PCT/IB02/03011 できる原子はある程度限定されると思われる。具体的には、白金やイリジウムのよ うな第三遷移系列元素以降の原子が望ましい。その意味合いにおいて、前記白金錯 体や前記イリジウム錯体は有効な三重項発光材料であると言えるが、白金やイリジ ウムなどの重金属は一般的に高価なものが多い。
そこで本発明者は、まず、重原子としてタングステンに着目した。タングステン は第三遷移系列元素に属する遷移金属の中では最も地球上における含有量が多く、 安価な金属であり、本発明には好適なためである。
また、白金の原子番号78、イリジウムの原子番号77と比較しても、タングステ ンの原子番号74はほぼ同等であり、白金やイリジウムと同等の重原子効果を発現 できる可能性が高い。実際、遷移金属カルボニル錯体M(CO)5(NH(C2H5)2) (M= Cr、Mo、W)において、中心金属Mがタングステンの時のみ、重原子効果による 項 間交差(S1-T1)および燐光発光(ΊΊTSO)の促進が観察される(文献6 :井上 晴夫、高木克彦、佐々木政子、朴鐘震、「基礎化学コース光化学I」(丸善)、ρ. 74-76)〇 次に、中心金属のタングステンに対する配位子を検討する必要がある。本発明で 開示するタングステンを含む金属錯体(以下、「タングステン錯体」と記す)は、 有機発光素子に適用するため、その電気的・化学的安定性が必須となる。また、で きる限り、キャリア輸送性を有することが望ましい。
このような観点からは、配位子としてキレート配位子を適用することが好ましい と考えられる。なぜならば、文献6で示されたカルボニル錯体のような単座配位に 比べ、キレート環を形成した方が錯体を安定化させるためである(キレート効果)。 また、キレート環を形成する配位子の中には、芳香環を有する配位子(すなわち芳 香族化合物)がしばしば見られるが、そのような配位子を用いた金属錯体がしばし ばキャリア輸送性を有することも理由の一つである。
以上のことを踏まえ、本発明では、タングステンを中心金属とし、かつ、芳香環 差替え用紙(規則26)
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WO 03/014257 を含むキレート配位子を有する金属錯体を、有機発光素子に適用することを考案し た。
芳香環キレート配位子を有し、燐光を発するタングステン錯体としては、フェナ ントロリン配位子を導入した0価のタングステン錯体が知られている(文献7:
Kathleen A. Rawlins and Alistair Lees, A TUNGSTEN ORGANOMETALLIC COMPLEX AS A SPECTROSCOPIC PROBE OF ACRYLATE POLYMERIZATION IN THIN FILM, Polym. Prepr., 647-648 (1996))。そこで本 発明では、一般式(1)で示したような構造を含むタングステン錯体を用いればよ い。
ただし、文献7ではフェナントロリン配位子を一つしか有しておらず、他の配位 子はカルボニルである。このままでは不安定であると考えられるので、本発明では、 これらカルボニルを他のキレート配位子で置換したものが好ましい。例えば、下記 式(3)のようなタングステン錯体が考えられる。
〔化3〕
<img file="WO03014257A2_D0002.tif" />
(3) 差替え用紙(規則26)
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PCT/IB02/03011 また、同様の配位子として、2, 2,ービピリジルを用いたものも可能である。す なわち、一般式(2)で示したような構造を含むタングステン錯体である。例えば、 下記式(4)のようなタングステン錯体が考えられる。
〔化4〕
<img file="WO03014257A2_D0003.tif" />
なお、上記の例では合成上の簡便さ・生産性の良さからウェルナー型錯体を用い ているが、中心金属と配位子の炭素原子とが直接結合している有機金属錯体を用い ίο た方が、特性に関しては向上すると考えられる。このことは、前記イリジウム錯体 において顕著に見られる。
次に、有機発光素子を作製する際の形態について述べる。本発明で開示した有機 化合物を有機発光素子の発光材料として使用する場合、大きく分けて二通りの分類 が考えられる。一つは、図1(a)に代表されるような、発光層としての使用法である。
15もう一つは、図1(b)に代表されるような、ドーパントとしての使用法である。
なお、図1(a)では、本発明で開示した有機化合物を電子輸送性発光層として用い ている(シングルヘテロ構造)が、正孔輸送層と電子輸送層の間に発光層として設 差替え用紙(規則26)
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PCT/IB02/03011 けてもよい(ダブルヘテロ構造)。また、図1(b)では、本発明で開示した有機化合 物を電子輸送層にドープしているが、正孔輸送層にドープしてもよい。さらに、図 1では陽極を基板上に設けているが、陰極を基板上に設ける構造でもよい。
なお、本発明で開示したタングステン錯体に種々の置換基を導入した場合、キャ リア輸送性が損なわれる可能性がある。そのような場合、図1(a)のような発光層と しての使用法よりも、図1⑹のようなドーパントとしての使用法がより好ましい。
また、有機発光素子において、無機化合物を導入することも可能である。例えば、 陽極に接する正孔注入層や、陰極に接する電子注入層として、無機化合物を導入す る手法が考えられる。
〈実施例1) 本実施例では、一般式(1)で表されるタングステン錯体を合成し、その発光ス ペクトルを確認した。合成法は、文献8を参考にした(文献8 : David M. Manuta and Alistair J. Lee, Emission and Photochemistry of M(C0)4(diimine) (M=Cr, Mo, W) Complexes in Room-Temperature Solution, Inorg. Chem., 1354-1359 (1986)) 〇 その発光スペクトル(フォトルミネッセンス)を図14に示す。赤紫色の発光が 観測され、これはタングステンの重原子効果による燐光と考えられる。
〈実施例2>
例えば実施例1で合成したような有機化合物は、有機発光素子において、発光層、 もしくは発光層におけるドーパントとして用いることができるが、先に述べたとお り、種々の置換基を導入する観点からドーパントとして用いることが好ましい。そ こで本実施例では、ドーパントとして用いる際の素子構成を示す。
図2に、その代表的な素子構造、およびバンドダイアグラムを示す。図2 (a)は素 子構造であり、基板201上に、陽極202、正孔注入層203、正孔輸送層204、正孔 ブロッキング層205、電子輸送層206、および陰極207を順次積層したものである。 本発明の有機化合物は、ドーパント208として正孔輸送層204に添加している。な 差替え用紙(規則26)
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PCT/IB02/03011 お、ここでは基板が陽極に接する構造であるが、逆に基板が陰極に接する構造とし てもよい。
このとき、図2(b)のバンドダイアグラムに示すように、本発明の有機化合物(図 2ではドーパント208)は、ホスト材料(図2では正孔輸送層204)に比べ、HOMO 準位が高く、LUMO準位が低いことが条件となる。特に、ホスト材料の発光スペク トルが、本発明の有機化合物の吸収スペクトルに重なると効率がよいため好ましい。 なお、本実施例では、本発明の有機化合物を正孔輸送層に添加しているが、電子輸 送層や発光層に添加してもよい。
ここで、図2 (a)で示した素子を具体的に例示する。まず、ガラス基板201上に、 陽極202としてインジウム錫酸化物(ITO)をスパッタリングにより成膜する。さ らに、ポリスチレンスルホン酸(以下、rpssjと記す)をドープしたポリエチレン ジオキシチオフェン(以下、「PEDOT」と記す)の水溶液をスピンコートにより成 膜し、ベークすることにより正孔注入層203とする。
正孔輸送層204としては、励起エネルギーが大きいためホストとしての汎用性が 高い、ポリ(N-ビニルカルバゾール)(以下、rpVKJと記す)を用いる。したが って、ドーパント208となる一般式(1)〜(6)のアルキル置換体(溶解性を向 上させるため)とPνKとを、同一の溶媒に溶解させ、スピンコートにより成膜す ればよい。
次に、正孔輸送層204におけるキャリアの再結合率を高めるため、正孔ブロッキ ング層205として、3 -(4-笈駅ーブチルフェニル)-4 ーフェニルー 5 ー (4 ービフエニリル)-1,2, 4ートリアゾール(以下、「TAZ」と記す)を、真空蒸 着にて成膜する。さらに、電子輸送層206として、Alq3を真空蒸着により成膜す る。最後に、Al: Li合金を真空蒸着により成膜し、陰極207とすればよい。
本実施例のように、高分子材料中に本発明の有機化合物を分散させることによっ て、有機EL素子を作製することも可能となる。
〈実施例3>
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PCT/IB02/03011 本実施例では、本発明で開示した有機発光素子を含む発光装置について説明する。 図3は、本発明の有機発光素子を用いたアクティブマトリクス型発光装置の断面図 である。
なお、能動素子としてここでは薄膜トランジスタ(以下、「TFT」と記す)を用 いているが、MOSトランジスタを用いてもよい。また、TFTとしてトップゲート 型TFT (具体的にはプレーナ型TFT)を例示するが、ボトムゲート型TFT (典型 的 には逆スタガ型TFT)を用いることもできる。
図3(a)において、301は基板であり、ここでは基板側から光を取り出すため、可 視光を透過する基板を用いる。具体的には、ガラス基板、石英基板、結晶化ガラス 基板もしくはプラスチック基板(プラスチックフィルムを含む)を用いればよい。 なお、基板301とは、表面に設けた絶縁膜も含めるものとする。
基板301の上には画素部311および駆動回路312が設けられている。まず、画素 部311について説明する。
画素部311は画像表示を行う領域である。基板上には複数の画素が存在し、各画 素には有機発光素子に流れる電流を制御するためのTFT (以下、「電流制御TFT」 と記す)302、画素電極(陽極)303、有機化合物層304および陰極305が設けら れている。なお、図3 (a)では電流制御TFTしか図示していないが、電流制御TFT のゲートに加わる電圧を制御するためのTFT (以下、「スイッチングTFT」と記す) を設けている。
電流制御TFT302は、ここではPチャネル型TFTを用いることが好ましい。η チャネル型TFTとすることも可能であるが、図3のように有機発光素子の陽極に 電流制御TFTを接続する場合は、ρチャネル型TFTの方が消費電力を押さえるこ とができる。ただし、スイッチングTFTはnチャネル型TFTでもPチャネル型 TFTでもよい。
また、電流制御TFT302のドレインには画素電極303が電気的に接続されている。
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PCT/IB02/03011 本実施例では、画素電極303の材料として仕事関数が4.5〜5.5eVの導電性材料を 用いるため、画素電極303は有機発光素子の陽極として機能する。画素電極303と して代表的には、酸化インジウム、酸化錫、酸化亜鉛もしくはこれらの化合物(ITO など)のような、光透過性の材料を用いればよい。画素電極303の上には有機化合 5 物層304が設けられている。
さらに、有機化合物層304の上には陰極305が設けられている。陰極305の材 料としては、仕事関数が2.5〜3.5eVの導電性材料を用いることが望ましい。陰極 305として代表的には、アルカリ金属元素もしくはアルカリ度類金属元素を含む導 電膜、アルミニウムを含む導電膜、あるいはその導電膜にアルミニウムや銀などを 10 積層したもの、を用いればよい。
また、画素電極303、有機化合物層304、および陰極305からなる層は、保護膜 306で覆われている。保護膜306は、有機発光素子を酸素および水から保護するた めに設けられている。保護膜306の材料としては、窒化珪素、窒化酸化珪素、酸化 アルミニウム、酸化タンタル、もしくは炭素(具体的にはダイヤモンドライクカー 15 ボン)を用いる。
次に、駆動回路312について説明する。駆動回路312は画素部311に伝送される 信号(ゲート信号およびデータ信号)のタイミングを制御する領域であり、シフト レジスタ、バッファ、ラッチ、アナログスイッチ(トランスフアゲート)もしくは レベルシフタが設けられている。図3 (a)では、これらの回路の基本単位としてnチ 20 ャネル型TFT307およびPチャネル型TFT308からなるCMOS回路を示している。
なお、シフトレジスタ、バッファ、ラッチ、アナログスイッチ(トランスファゲ ート)もしくはレベルシフタの回路構成は、公知のものでよい。また図3では、同 一の基板上に画素部311および駆動回路312を設けているが、駆動回路312を設け ずにICやLSIを電気的に接続することもできる。
また、図3では電流制御TFT302に画素電極(陽極)303が電気的に接続されて いるが、陰極が電流制御TFTに接続された構造をとることもできる。その場合、 差替え用紙(規則26)
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PCT/IB02/03011 画素電極を陰極305と同様の材料で形成し、陰極を画素電極(陽極)303と同様の 材料で形成すればよい。その場合、電流制御TFTはnチャネル型TFTとすること が 好ましい。
ところで、図3 (a)に示した発光装置は、画素電極303を形成した後に配線309 を形成する工程で作製されたものを示してあるが、この場合、画素電極303が表面 荒れを起こす可能性がある。有機発光素子は電流駆動型の素子であるため、画素電 極303の表面荒れにより、特性が悪くなることも考えられる。
そこで、図3(b)に示すように、配線309を形成した後に画素電極303を形成す る発光装置も考えられる。この場合、図3(a)の構造に比べて、画素電極303からの 電流の注入性が向上すると考えられる。
また、図3においては、正テーパー型の土手状構造310によって、画素部311に 設置されている各画素を分離している。この土手状構造を、例えば逆テーパー型の ような構造にすることにより、土手状構造が画素電極に接しない構造をとることも できる。その一例を図4に示す。
図4では、配線を利用して分離部を兼ねた、配線および分離部310を設けた。図 4で示されるような配線および分離部310の形状(ひさしのある構造)は、配線を 構成する金属と、前記金属よりもエッチレートの低い材料(例えば金属窒化物)と を積層し、エッチングすることにより形成することができる。この形状により、画 素電極303や配線と、陰極305とが、ショートすることを防ぐことができる。なお、 図4においては、通常のアクティブマトリクス型の発光装置と異なり、画素上の陰 極305をストライプ状(パッシブマトリクスの陰極と同様)にする構造になる。
また、図5(a)は、導電性高分子材料を正孔注入領域として用いる場合に有効な電 極構造を、アクティブマトリクス型の発光装置に導入した例である。断面図を図5 (a)に、各画素の電極構造の上面図を図5(b)にそれぞれ示す。すなわち、各画素513 において、陽極が全面に成膜されているのではなく、ストライプ状になっており、 差替え用紙(規則26)
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PCT/IB02/03011 そのストライプ状電極503の間にスリットが形成されている構造である。
このような構造に直接有機化合物層を成膜してしまうと、電極の存在しないスリ ットの部分は発光しない。しかしながら、導電性高分子514を図5(a)のようにコー テイングすることにより、 画素の全面が発光する。つまり、導電性高分子514は、 正孔注入領域であると同時に、電極の役割も果たしているとも言える。
図5のような発光装置のメリットとしては、陽極503として、透明なものを使用 する必要がないことである。スリットの開口率が8〜9割程度あれば、十分な発光 が取り出せる。また、平らな面を形成する導電性高分子514によって、有機化合物 層に対する電界の加わり方は均一となり、絶縁破壊等も起こりにくくなる。
次に、図3(b)に示したアクティブマトリクス型発光装置の外観を図6に示す。な お、図6 (a)には上面図を示し、図6(b)には図6(a)をPーP,で切断した時の断面図を 示す。また、図3の符号を引用する。
図6 (a)において、601は画素部、602はゲート信号側駆動回路、603はデータ信 号側駆動回路である。また、ゲート信号側駆動回路602およびデータ信号側駆動回 路603に伝送される信号は、入力配線604を介してTAB (Tape Automated Bonding)テープ605から入力される。なお、図示しないが、TABテープ605の 代わりに、TABテープにIC (集積回路)を設けたTCP (Tape Carrier Package) を接続してもよい。
このとき、606は図3(b)に示した発光装置の上方に設けられるカバー材であり、 樹脂からなるシール材607により接着されている。カバー材606は酸素および水を 透過しない材質であれば、いかなるものを用いてもよい。本実施例では、カバー材 606は図6(b)に示すように、プラスチック材606aと、前記プラスチック材606a の表面および裏面に設けられた炭素膜(具体的にはダイヤモンドライクカーボン 膜)606b、606cからなる。
さらに、図6 (b)に示すように、シール材607は樹脂からなる封止材608で覆わ れ、有機発光素子を完全に密閉空間609に封入するようになっている。密閉空間 差替え用紙(規則26)
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609は不活性ガス(代表的には窒素ガスや希ガス)、樹脂または不活性液体(例えば パーフルオロアルカンに代表される液状のフッ素化炭素)を充填しておけばよい。 さらに、吸湿剤や脱酸素剤を設けることも有効である。
また、本実施例に示した発光装置の表示面(画像を観測する面)に偏光板をもう けてもよい。この偏光板は、外部から入射した光の反射を押さえ、観測者が表示面 に映り込むことを防ぐ効果がある。一般的には、円偏光板が用いられている。ただ し、有機化合物層から発した光が偏光板により反射されて内部に戻ることを防ぐた め、屈折率を調節して内部反射の少ない構造とすることが好ましい。
なお、本実施例の発光装置に含まれる有機発光素子には、本発明で開示した有機 発光素子のいずれを用いてもよい。
〈実施例4〉 本実施例では、本発明で開示した有機発光素子を含む発光装置の例として、アク ティブマトリクス型発光装置を例示するが、実施例5とは異なり、能動素子が形成 されている基板とは反対側から光を取り出す構造(以下、「上方出射」と記す)の 発光装置を示す。図7にその断面図を示す。
なお、能動素子としてここでは薄膜トランジスタ(以下、「TFT」と記す)を用 いているが、MOSトランジスタを用いてもよい。また、TFTとしてトップゲート 型TFT (具体的にはプレーナ型TFT)を例示するが、ボトムゲート型TFT (典型 的には逆スタガ型TFT)を用いることもできる。
本実施例において、基板701、画素部に形成された電流制御TFT702、および駆 動回路712に関しては、実施例4と同様の構成でよい。
電流制御TFT702のドレインに接続されている第一電極703であるが、本実施例 では陽極として用いるため、仕事関数がより大きい導電性材料を用いることが好ま しい。その代表例として、ニッケル、パラジウム、タングステン、金、銀などの金 属が挙げられる。本実施例では、第一電極703は光を透過しないことが好ましいが、 それに加えて、光の反射性の高い材料を用いることがさらに好ましい。
差替え用紙(規則26)
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PCT/IB02/03011 第一電極703の上には有機化合物層704が設けられている。さらに、有機化合物 層704の上には第二電極705が設けられており、本実施例では陰極とする。その場 合、第二電極705の材料としては、仕事関数が2.5〜3.5eVの導電性材料を用いる ことが望ましい。代表的には、アルカリ金属元素もしくはアルカリ度類金属元素を 含む導電膜、アルミニウムを含む導電膜、あるいはその導電膜にアルミニウムや銀 などを積層したもの、を用いればよい。ただし、本実施例は上方出射であるため、 第二電極705が光透過性であることが大前提である。したがって、これらの金属を 用いる場合は、20nm程度の超薄膜であることが好ましい。
また、第一電極703、有機化合物層704、および第二電極705からなる層は、保 護膜706で覆われている。保護膜706は、有機発光素子を酸素および水から保護す るために設けられている。本実施例では、光を透過するものであればいかなるもの を用いてもよい。
なお、図7では電流制御TFT702に第一電極(陽極)703が電気的に接続されて いるが、陰極が電流制御TFTに接続された構造をとることもできる。その場合、 第一電極を陰極の材料で形成し、第二電極を陽極の材料で形成すればよい。このと き、電流制御TFTはnチャネル型TFTとすることが好ましい。
さらに、707はカバー材であり、樹脂からなるシール材708により接着されてい る。カバー材707は酸素および水を透過しない材質で、かつ、光を透過する材質で あればいかなるものを用いてもよい。本実施例ではガラスを用いる。密閉空間709 は不活性ガス(代表的には窒素ガスや希ガス)、樹脂または不活性液体(例えばパ ーフルオロアルカンに代表される液状のフッ素化炭素)を充填しておけばよい。さ らに、吸湿剤や脱酸素剤を設けることも有効である。
なお、ゲート信号側駆動回路およびデータ信号側駆動回路に伝送される信号は、 入力配線713を介してTAB (Tape Automated Bonding)テープ714から入力され る。なお、図示しないが、TABテープ714の代わりに、TABテープにIC (集積回 路)を設けたTCP (Tape Carrier Package)を接続してもよい。
差替え用紙(規則26)
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PCT/IB02/03011 また、本実施例に示した発光装置の表示面(画像を観測する面)に偏光板をもう けてもよい。この偏光板は、外部から入射した光の反射を押さえ、観測者が表示面 に映り込むことを防ぐ効果がある。一般的には、円偏光板が用いられている。ただ し、有機化合物層から発した光が偏光板により反射されて内部に戻ることを防ぐた め、屈折率を調節して内部反射の少ない構造とすることが好ましい。
なお、本実施例の発光装置に含まれる有機発光素子には、本発明で開示した有機 発光素子のいずれを用いてもよい。
〈実施例5〉 本実施例では、本発明で開示した有機発光素子を含む発光装置の例として、パッ シブマトリクス型発光装置を例示する。図8 (a)にはその上面図を示し、図8(b)には 図8 (a)をP-P,で切断した時の断面図を示す。
図8 (a)において、801は基板であり、ここではプラスチック材を用いる。プラス チック材としては、ポリイミド、ポリアミド、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、PES (ポリエーテルスルホン)、PC (ポリカニボネート)、PET (ポリエチレンテレフタ レート)もしくはPEN (ポリエーテルニトリル)を板状、もしくはフィルム上にし たものが使用できる。
符号802は酸化導電膜からなる走査線(陽極)であり、本実施例では酸化亜鉛に 酸化ガリウムを添加した酸化物導電膜を用いる。また、803は金属膜からなるデー タ線 (陰極)であり、本実施例ではビスマス膜を用いる。また、804はアクリル樹 脂からなるバンクであり、データ線803を分断するための隔壁として機能する。走 査線802とデータ線803は両方とも、ストライプ状に複数形成されており、互いに 直交するように設けられている。なお、図8 (a)では図示していないが、走査線802 とデータ線803の間には有機化合物層が挟まれており、交差部805が画素となる。
そして、走査線802およびデータ線803はTABテープ807を介して外部の駆動 回路に接続される。なお、808は走査線802が集合してなる配線群を表しており、 809はデータ線803に接続された接続配線806の集合からなる配線群を表す。また、 差替え用紙(規則26)
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PCT/IB02/03011 図示していないが、TABテープ807の代わりに、TABテープにICを設けたTCP を接続してもよい。
また、図8(b)において、810はシール材、811はシール材810によりプラスチッ ク材801に貼り合わされたカバー材である。シール材810としては光硬化樹脂を用 いていればよく、脱ガスが少なく、吸湿性の低い材料が望ましい。カバー材として は基板801と同一の材料が好ましく、ガラス(石英ガラスを含む)もしくはプラス チックを用いることができる。ここではプラスチック材を用いる。
次に、画素領域の構造の拡大図を図8(c)に示す。813は有機化合物層である。な お、図8(c)に示すように、バンク804は下層の幅が上層の幅よりも狭い形状になっ ており、データ線803を物理的に分断できる。また、シール材810で囲まれた画素 部814は、樹脂からなる封止材815により外気から遮断され、有機化合物層の劣化 を防ぐ構造となっている。
以上のような構成からなる本発明の発光装置は、画素部814が走査線802、デー タ線803、バンク804および有機化合物層813で形成されるため、非常に簡単なプ ロセスで作製することができる。
また、本実施例に示した発光装置の表示面(画像を観測する面)に偏光板をもう けてもよい。この偏光板は、外部から入射した光の反射を押さえ、観測者が表示面 に映り込むことを防ぐ効果がある。一般的には、円偏光板が用いられている。ただ し、有機化合物層から発した光が偏光板により反射されて内部に戻ることを防ぐた め、屈折率を調節して内部反射の少ない構造とすることが好ましい。
なお、本実施例の発光装置に含まれる有機発光素子には、本発明で開示した有機 発光素子のいずれを用いてもよい。
〈実施例6>
本実施例では、実施例5で示した発光装置にプリント配線板を設けてモジュール 化した例を示す。
図9 (a)に示すモジュールは、基板901(ここでは、画素部902、配線903a、903b 差替え用紙(規則26)
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PCT/IB02/03011 を含む)にTABテープ904が取り付けられ、前記TABテープ904を介してプリン ト配線板905が取り付けられている。
ここで、プリント配線板905の機能ブロック図を図9(b)に示す。フ。リント配線板 905の内部には少なくともI/Oポート(入力もしくは出力部)906、909、データ 信号側駆動回路907およびゲート信号側回路908として機能するICが設けられて いる。
このように、基板面に画素部が形成された基板にTABテープが取り付けられ、 そのTABテープを介して駆動回路としての機能を有するプリント配線版が取り付 けられた構成のモジュールを、本明細書では特に駆動回路外付け型モジュールと呼 ぶことにする。
なお、本実施例の発光装置に含まれる有機発光素子には、本発明で開示した有機 発光素子のいずれを用いてもよい。
〈実施例7>
本実施例では、実施例3、実施例4、もしくは実施例5に示した発光装置にプリ ント配線板を設けてモジュール化した例を示す。
図10(a)に示すモジュールは、基板1001(ここでは、画素部1002、データ信号 側駆動回路1003、ゲート信号側駆動回路1004、配線1003a、1004aを含む)に TABテープ1005が取り付けられ、そのTABテープ1005を介してプリント配線板 1006が取り付けられている。プリント配線板1006の機能ブロック図を図10(b) に示す。
図10(b)に示すように、プリント配線板1006の内部には少なくともI/Oポート 1007、1010、コントロール部1008として機能するICが設けられている。なお、 ここではメモリ部1009を設けてあるが、必ずしも必要ではない。またコントロー ル部1008は、駆動回路の制御、映像データの補正などをコントロールするための 機能を有した部位である。
このように、有機発光素子の形成された基板にコントローラーとしての機能を有 差替え用紙(規則26)
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PCT/IB02/03011 するプリント配線板が取り付けられた構成のモジュールを、本明細書では特にコン トローラー外付け型モジュールと呼ぶことにする。
なお、本実施例の発光装置に含まれる有機発光素子には、本発明で開示した有機 発光素子のいずれを用いてもよい。
〈実施例8>
本実施例では、有機発光素子を、デジタル時間階調表示により駆動する発光装置 の例を示す。本実施例の発光装置は、デジタル時間階調表示により均一な像を得る ことができ、非常に有用である。
有機発光素子を用いた画素の、回路構成を図11(a)に示す。Trはトランジスタ、 Csはストレージキャパシタを表す。この回路においては、ゲート線が選択されると、 電流がソース線からΊΥ1に流れ、その信号に対応する電圧がCsに蓄積される。そ して、Tr2のゲートおよびソース間の電圧(Vgs)により制御される電流が、1Υ2 および有機発光素子に流れることになる。
Triが選択されたあとは、Triはオフ状態となり、Csの電圧(Vgs)が保持され る。したがって、Vgsに依存するだけの電流を流し続けることができる。
このような回路を、デジタル時間階調表示により駆動するチャートを図2 2(b) に示す。すなわち、ϊフレームを複数のサブフレームに分割するわけだが、図11 (b)では、1フレームを6つのサブフレームに分割する6ビット階調とした。この場 合、それぞれのサブフレーム発光期間の割合は、32:16:8:4:2:1とな る。
本実施例におけるTFT基板の駆動回路の概要を図11(c)に示す。ゲートドライ バおよびソースドライバは同じ基板上に設けられている。本実施例では、画素回路 およびドライバは、デジタル駆動するように設計されているため、TFT特性のばら つきの影響を受けることなく、均一な像を得ることができる。
〈実施例9〉 上記実施例で述べた本発明の発光装置は、低消費電力で安価であるという利点を 差替え用紙(規則26)
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PCT/IB02/03011 有する。したがって、前記発光装置が表示部等として含まれる電気器具は、従来よ りも低い消費電力で動作可能であり、なおかつ安価に提供できる電気器具となる。 特に電源としてバッテリーを使用する携帯機器のような電気器具に関しては、低消 費電力化が便利さに直結する(電池切れが起こりにくい)ため、極めて有用である。
また、前記発光装置は、自発光型であることから液晶表示装置のようなバックラ イトは必要なく、有機化合物層の厚みも1amに満たないため、薄型軽量化が可能 である。したがって、前記発光装置が表示部等として含まれる電気器具は、従来よ りも薄型軽量な電気器具となる。このことも、特に携帯機器のような電気器具に関 して、便利さ(持ち運びの際の軽さやコンパクトさ)に直結するため、極めて有用 である。さらに、電気器具全般においても、薄型である(かさばらない)ことは運 送面(大量輸送が可能)、設置面(部屋などのスペース確保)からみても有用であ ることは疑いない。
なお、前記発光装置は自発光型であるために、液晶表示装置に比べて明るい場所 での視認性に優れ、しかも視野角が広いという特徴を持つ。したがって、前記発光 装置を表示部として有する電気器具は、表示の見やすさの点でも大きなメリットが ある。
すなわち、本発明の発光装置を用いた電気器具は、薄型軽量・高視認性といった 従来の有機発光素子の長所に加え、低消費電力•低コストという特長も保有してお り、極めて有用である。
本実施例では、本発明の発光装置を表示部として含む電気器具を例示する。その 具体例を図12および図13に示す。なお、本実施例の電気器具に含まれる有機発 光素子には、本発明で開示した素子のいずれを用いてもよい。また、本実施例の電 気器具に含まれる発光装置の形態は、図3〜図11のいずれの形態を用いても良い。
図12(a)は有機発光素子を用いたディスプレイであり、筐体1201a、支持台 1202a、表示部1203aを含む。本発明の発光装置を表示部1203aとして用いたデイ スプレイを作製することにより、薄く軽量で、安価なディスプレイを実現できる。
差替え用紙(規則26)
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PCT/IB02/03011 よって、輸送が簡便になり、設置の際の省スペースが可能となる上に、価格も抑え ることができる。
図12 (b)はビデオカメラであり、本体1201b、表示部1202b、音声入力部1203b、 操作スイッチ1204b、バッテリー1205b、受像部1206bを含む。本発明の発光装置 を表示部1202bとして用いたビデオカメラを作製することにより、消費電力が少な く、軽量なビデオカメラを実現できる。よって、電池の消費量が少なくなり、持ち 運びも簡便になる。
図12(c)はデジタルカメラであり、本体1201c、表示部1202c、接眼部1203c、 操作スイッチ1204cを含む。本発明の発光装置を表示部1202cとして用いたデジタ ルカメラを作製することにより、消費電力が少なく、軽量なデジタルカメラを実現 できる。よって、電池の消費量が少なくなり、持ち運びも簡便になる。
図12 (d)は記録媒体を備えた画像再生装置であり、本体12011記録媒体(CD、 LD、またはDVDなど)1202d.操作スイッチ1203d、表示部(A)1204d、表示部 (B)1205dを含む。表示部(A)1204dは主として画像情報を表示し、表示部(B)1205d は主として文字情報を表示する。本発明の発光装置をこれら表示部(A) 1204dや表示 部(B)1205dとして用いた画像再生装置を作製することにより、消費電力が少なく軽 量な上に、安価な画像再生装置を実現できる。なお、この記録媒体を備えた画像再 生装置には、CD再生装置、ゲーム機器なども含む。
図12(e)は携帯型(モバイル)コンピュータであり、本体1201A表示部1202e、 受像部1203e、操作スイッチ1204e、メモリスロット1205eを含む。本発明の発光 装置を表示部1202eとして用いた携帯型コンピュータを作製することにより、消費 電力が少なく、薄型軽量な携帯型コンピュータを実現できる。よって、電池の消費 量が少なくなり、持ち運びも簡便になる。なお、この携帯型コンピュータはフラッ シュメモリや不揮発性メモリを集積化した記録媒体に情報を記録したり、それを再 生したりすることができる。
図12sはパーソナルコンピュータであり、本体1201f、筐体1202f、表示部1203f.
差替え用紙(規則26)
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PCT/IB02/03011 キーボード1204fを含む。本発明の発光装置を表示部1203fとして用いたパーソナ ルコンピュータを作製することにより、消費電力が少なく、薄型軽量なパーソナル コンピュータを実現できる。特に、ノートパソコンのように持ち歩く用途が必要な 場合、電池の消費量や軽さの点で大きなメリットとなる。
なお、上記電気器具はインターネットなどの電子通信回線や電波などの無線通信 を通じて配信される情報を表示することが多くなってきており、特に動画情報を表 示する機会が増えている。有機発光素子の応答速度は非常に速く、そのような動画 表示に好適である。
次に、図13 (a)は携帯電話装置であり、本体1301a、音声出力部1302a、音声入 10 力部1303a、表示部1304a、操作スイッチ1305a、アンテナ1306aを含む。本発明 の発光装置を表示部1304aとして用いた携帯電話装置を作製することにより、消費 電力が少なく、薄型軽量な携帯電話装置を実現できる。よって、電池の消費量が少 なくなり、持ち運びも楽になる上にコンパクトな本体にできる。
図13(b)は音響機器(具体的には車載用オーディオ)であり、本体1301b、表示 15 部1302b、操作スイッチ1303b、1304bを含む。本発明の発光装置を表示部1302b として用いた音響機器を作製することにより、消費電力が少なく、軽量な音響機器 を実現できる。また、本実施例では車載用オーディオを例として示すが、家庭用才 ーディオに用いても良い。
なお、図12〜図13で示したような電気器具において、さらに光センサを内蔵 20させ、使用環境の明るさを検知する手段を設けることで、使用環境の明るさに応じ て発光輝度を変調させるような機能を持たせることは有効である。使用者は、使用 環境の明るさに比べてコントラスト比で100〜150の明るさを確保できれば、問題 なく画像もしくは文字情報を認識できる。すなわち、使用環境が明るい場合は画像 の輝度を上げて見やすくし、使用環境が暗い場合は画像の輝度を抑えて消費電力を 25 抑えるといったことが可能となる。
また、本発明の発光装置を光源として用いた様々な電気器具も、低消費電力での 差替え用紙(規則26)
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PCT/IB02/03011 動作や薄型軽量化が可能であるため、非常に有用と言える。代表的には、液晶表示 装置のバックライトもしくはフロントライトといった光源、または照明機器の光源 として本発明の発光装置を含む電気器具は、低消費電力の実現や薄型軽量化が可能 である。
したがって、本実施例に示した図12〜図13の電気器具の表示部を、全て液晶 ディスプレイにする場合においても、その液晶ディスプレイのバックライトもしく はフロントライトとして本発明の発光装置を用いた電気器具を作製することによ り、消費電力が少なく、薄くて軽量な電気器具が達成できる。
本発明を実施することで、消費電力が少ない上に、安価な発光装置を得ることが できる。さらに、そのような発光装置を光源もしくは表示部に用いることで、明る <消費電力が少ない上に、安価な電気器具を得ることができる。
差替え用紙(規則26)
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| Wipo information: published in national officeWWP | WWP | |
| Wipo information: entry into national phaseWWE | WWE | |
| Wipo information: entry into national phaseWWE | WWE | |
| Wipo information: entry into national phaseWWE | WWE | |
| Ep: the epo has been informed by wipo that ep was designated in this application121 | 121 | |
| Request for preliminary examination filed prior to expiration of 19th month from priority date (pct application filed before 20040101)DFPE | DFPE | |
| Designated statesAK | AK | |
| Designated statesAK | AK | |
| Designated countries for regional patentsAL | AL | |
| Designated countries for regional patentsAL | AL |
Numbers
- Application
- 203011
Titles2
- English
- ORGANIC LIGHT−EMITTING DEVICE AND LIGHT−EMITTING APPARATUS COMPRISING THE DEVICE
- French
- DISPOSITIF ORGANIQUE ELECTROLUMINESCENT, ET APPAREIL ELECTROLUMINESCENT COMPRENANT CE DISPOSITIF
Classification
- CPC, 9
- C09K11/06
- H10K50/11
- C09K2211/1007
- C09K2211/1011
- C09K2211/1025
- C09K2211/183
- Y10S428/917
- H10K85/30
- H10K2101/10
- IPC, 2
- H10K99 00
- C09K11 06
Designated states2
- Regional, 1
- Türkiye
- National, 1
- United States of America